爆発物との対話

『アルファブロガー』なんぞを読みつつ末次由紀問題もついでにウォッチする週末。
この事例、どっちかというと絵のトレスうんぬんよりも
掲示板での自作自演で自爆」の方が気になっていたりする。

この問題と同様に、音楽や漫画といった業界のファンダムには
「発信者」としてヴァルネラブルな人たちばかりが集う掲示板が付き物で、
ちょっと2ちゃんねる住人に煽られただけで
真面目にというかリアルと同じ文法で反撃してしまい
火に油を注ぐ例が多々見られるわけだが、
「発信者」としてのネットリテラシー
「受信者」としてのそれと比べて注目されていない上に
対策も打ちにくいなかなか厄介な問題なんじゃないかと思う次第。

少し前のホットドッグの人みたいなのも一例ではあるのだが、
これはバイトが企業に迷惑をかけたというのがツボの問題なので
ある程度押さえ込みが利くと思われるのだけれど、
末次氏的なヴァルネラビリティ
ケータイ文化とか女子学生文化とか
ネットの外にある社会性と深く関わっていて、
それが「ネットの中にいなくてはいけない」という圧力とかと衝突するときに、
従来はなかった悲惨な産物が出てくる危険は
考えておかねばならないと思われ。
今さら「ここはひどいインターネットですね」で済まないだろうし。

どうも文部科学省あたりは2ちゃんねるの匿名文化を潰すかわりに
半匿名のブログやSNSを推進する「国民総はてな」みたいなことを考えているようだけれど、
ガワとか監視体制を整えてもネット住民自体ががある程度タフにならないと
「ブログのコメント欄でモヒカン族に論破されて自殺する若者が急増」
みたいなことになってしまうのではといささか心配だったり。

《追記》
TBが化けてますが、モヒカン族の掲示板otsuneさんから何点かご指摘をいただき感謝。
そうか、真のモヒカン族なら目指すところは「共有」だから
潰す方向に行くのは偽モヒカン族だよな、と納得。
本来掲示板でレスするのがスジでしょうが、
はてなラーでもないことですし、ここで失礼をば。