気分は21エモン

Stanford on iTunes
スタンフォード大学が講義をiTunes経由で配信するらしいんですが、部分的にではなく全講義(上のリンクから簡単に入れるストアでは一部だけど)が対象で、しかもタダで学生でなくとも使えるという太っ腹ぶり。学生バンドの演奏やら女子バレー部の試合の録音(!)までオマケも充実で、編集人も早速去年の卒業式のジョブス動画("Stay Foolish"のやつですね)なんぞをダウンロードしてみた次第。今のプラットフォーム上で成功するかどうかはともかく、他人に渡さないだけで価値となるであろう講義がポピュラーな機器を通じて公開され、しかも好きな量を好きな単位で受け取れるという点には間違いなくインパクトあり。Wikipediaのような横並びの参加による「知」に加え、プロフェッショナルによるまとまった「知」がネットに参加してくるわけで。ただ、これによって「知」が誰にでも享受できるとか格差が解消されるとかいう方向には多分行かなくて、時間のゆとりや言語の壁といった困難なギャップをめぐる闘いが待っていると思われるので、「知」を伝える媒体や「知」をつなぐ翻訳の研究がますます重要になるかと。
そういや21エモンは学校の授業を早送りして見てたけど、同じ藤子作品の『T・Pぼん』では頭に端子くっ付けて情報を高速で流し込む「圧縮学習」なんてアイデアが出てたことを思い出す。アレなら時間も翻訳も必要なくなりますがね。「気分はT・Pぼん」と語れる日も生きてるうちに来ますかどうか。